川崎市の公立保育園を民間移管と同時に、老朽化した園舎を建替えて受入れ児童の定員増(90人から100人へ)を図りました。
近隣に川崎市中央市場がある立地を特色ととらえ、保育園内に「マルシェ(市場)」を創設し、地域交流を促すコミュニティの核となる施設を目指しました。
「イエ(家族)」が集まって「マチ(地域)」となることを、園舎に切妻シルエットを用いて地域の中で見守られながらこどもが育つことを象徴的に表現しました。
園舎をコの字型に配置して出来上がった「中庭」にて地域交流イベント「子育てマルシェ」(リタイア世代と昔遊びの交流、アートイベント、未就園児子育て支援イベントなど)を開催します。
中庭に隣接した「カフェ」は地域の方が立ち寄ってこどもたちが遊んでいる様子を見学できる大人も居心地の良い空間となります。
一般開放する場合は、そのセキュリティエリアごとに施錠できるように配慮しています。
「ランチルーム」は園庭と中庭の両面にフルオープンで開放して、ウッドデッキによって連続する床にて室内から屋外へ水平方向に広がります。
また、一部天井高を上げて垂直方向にも広げて室内なのに屋外のような気持ちよさを演出しています。
「絵本コーナー」は中庭を見下ろす気持ちのいい場所に配置して、こどもが自然と立ち寄って絵本に触れ合う機会を高めます。
計画敷地 | :川崎市宮前区 |
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用途 | :保育園 |
構造 | :RC造 |
階数 | :地上3階建 |
敷地面積 | :1,404.47㎡ |
建築面積 | :477.73㎡ |
延床面積 | :809.40㎡ |
竣工 | :2019年5月 |
定員 | :100名 |
撮影 | :井上 玄 |